勝ち続ける経営

原田泳幸(日本マクドナルドHD会長兼CEO)

ビジネス書(業界解説)

アップルで7年間社長を務めた後、現職に。
マックからマックへ、、と評判になりましたが、7期連続の赤字企業(マクドナルド)を、見事 7年連続の増収増益企業へと導きました。
ご本人はアップルに14年在籍された生粋のエンジニアですので、料飲関係の知識は全くお持ち では無かった筈ですが、逆に生半可な知識が無いのが故の成功かとも感じます。
しかし、「基本に立ち返る」「変化は自分で起こす」「ビジネスはスピード」、、、等々 原理原則はブレずに周囲の反対もものともせず、決めたからには結果が出るまでやり遂げる。 「信念」を持った人だと確信しました。
また一般の経営書に付き物のマーケット論は、教科書通りではなく斬新です。 お客様の操縦は無理、誘導は可能、、なるほど、です。
特別付録「セミナー時に寄せられた質問&回答」は、本書全160ページ中、60ページを 割き、受講者からの質問に実に明快に答えられています。

Q:エンジニアとして入ったアップルでは、途中で社長になりたいと野望が膨らんだのか?
A:キャリアは自分考えるものではない、、周りから来るものだ。
  営業に行かされるのも、いやでいやでしかたがなかったが、 「チャンスに巡り合うためには、期待以上のことを毎日やることだけだ」
と言っています。
また、人はどうやって育つか言うと、不自由を感じた時、苦労をしたとき、修羅場をくぐった時 、、そういった時に初めて「未体験の世界に入り、知恵が出て、エネルギーが出て、困難を 乗り越えられる」とも。
プライベートでは、自分で考えるエネルギーの基礎体力が必要と力説し、自分の息子には 勉強はしなくてもよいから運動しろと、勉強も教えない、家でゲームもさせない、、私の 大好きなオヤジ像です。